最果ての地
岸壁の突端にある
聖なる泉
そこは美しくも近寄りがたい場所
光る球体が
その泉の守護者であるかのよう
生物が存在する気配はあまり感じられない
緑の惑星の空高くを
朝の光を浴びて
飛んでいたい
不思議な物体が中に浮く
奇妙な場所
森林が細く長く
四方に蛇行している場所
周りは遠くまで続く浅瀬のようだ
この世界では重力の在り方が違うのかもしれない
球体は異なる重力の均衡の上で
弧を描いて静止している
赤い光が乱舞する
燃える惑星
上空のドーナツ型円盤から
村落に散在する民家の上へと
歓喜の調べが降り注ぐ
神々しい光が射す中で中で
新しい世界が始まる
世界は喜びで満たされる
名も知れぬ森の奥にある
小さな湖の中程に
巨大な木が立っている
その不思議なかたちは
この世のものとは思えないけれど
どこか優しい