接近遭遇 - Close Encounters
毛利孝夫のフルCG幻想画廊
2011年12月27日火曜日
2011「異形の巨木」
美しく花をつけ
妖しく枝をくねらせる
異形の巨木
この奇妙な木自体は
ソフト付属のオブジェクトコレクションのもの
どう見せるかに苦労した作品
2011年12月24日土曜日
2011「扉の向こう側」
柔らかな夕日の差し込む黄昏時
でも外はまばゆい光に満ちている
それは夕焼けの光とも違っているような
ドアを開けてみよう
そこに広がるのは終末の劫火か
新世界の曙か
そこに彼が見たのは何だろう
室内の灯りは難しい
室内にリアル感を与えるのは難しい
でも
どこかから何かが現れそうな
不穏な室内になってように思う
外ばかり気を取られていてはいけない
2011年12月18日日曜日
2011「未来の遺跡」
海上に出現したのは
はるか未来の人々が時間を遡って遺した
建造物であるかのようだ
それは今も未来も変らぬ
太陽の雄々しき姿の
象徴なのかもしれない…
ワシが今までのものと違うタイプになっています
でもどこへでも飛んで行く性格は同じです
2011年12月17日土曜日
2011「海の森」
かつて山頂付近の茂みから
はるか彼方の水平線に向って
断崖を飛び立ったワシは
長旅の末に
今この海の森の主になっているのか
海上を漂うわたしに
挨拶しに来てくれたようだ
2011年12月14日水曜日
2011「消えゆく世界」
世界は
誰かの過ちや
何かの影響ではなく
それ自体の意志のようなもので
消えていくのである
いくら人間がじたばたしても
それを止めることはできない
でもその後に残るものは何だろう
その後に始まるものは何だろう
2011年12月7日水曜日
2011「渦島」
一見するとナルトみたいな
ちょっとコミカルなかたち
茶畑っぽくもある
でも良く考えると
かなり不自然で不気味な島である
いや“島”と言えるモノですらないだろう
海から内部へと舟を進めると
そそり立つ壁が両側に延々と続く
壁の上には木が茂っていて
日が射している場所と
陰になっている場所がある
そして舟が中心部までたどり着いたとき
そこには何があるんだろう
意外と心落ち着く場所なのかもしれない
2011年11月29日火曜日
2011「無心」
奥にうっすらと浮かんでいる
丸く赤いものは太陽だ
水平線に太陽があっても
朝とも夕ともわからない
時間や空間があるようでない世界
ただ見ているだけでいい
2011年11月19日土曜日
2011「終着の浜辺」
ここから先は別の世界
それは黄泉の国か
遠くの光射す海まで行けば
魂は浄化されるのか…
遠くにいくほど
奇岩が人の姿に見えてくるような…
「桜の国」
(No.051)のその先に開けている場所
かもしれない…
レンダリング117時間50分の作品
2011年11月12日土曜日
2011「祈り」
地下に広がる広大な空間
上からの光は外界からの陽の光なのか
それとも発光体が照らしているのか
膝を折って祈り続ける彼女にとって
ここは神聖なる秘密の場所
地下の薄暗さと空間的な広がりは
天上部の光と岩肌のマッピングで引き出せた気がする
彼女のひたむきさや可憐さが
その背中から伝わるか
ヒンヤリとした空気が伝わるか
試行錯誤の2ndバージョンである
2011年10月31日月曜日
2011「湖畔の紅葉」
空とも湖面ともみわけのつかない風景の中
もやが立ち込める水面を滑っていくと
舟は湖畔の森へとたどり着いた
そこは紅葉に彩られたカエデの森
ここもまた異界の森なのかもしれない
妖しくも秋らしい風景に挑戦した1枚
構図や全体の雰囲気に納得がいかず
3パターン目でやっと落ち着いた
2011年10月28日金曜日
2011「光と闇の宮殿」
強烈な日の光を受けながら
背後には青く淀んだ海とともに
深い闇が迫っている
光と闇のはざまに存在する宮殿
そこに住むモノは生者なのか死者なのか
海のないバージョンもあるのだが
海の水が不思議な光と質感を出してくれたので
赤と青が溶け合った妖しい絵になった
2011年10月23日日曜日
2011「霧に沈む島」
霧が海と陸との境を曖昧にし
そこがこの世なのかもわからない
不思議な島
海から島の奥へと分け入って行くと
島の中心に
どんな風景が見えるのだろう
熱帯雨林のものとは異なる森林に覆われた島
海と霧が混ざり合う遠方や
さらに島の奥の海が
水平線のない無限の世界に
誘ってくれるようだ
2011年10月18日火曜日
2011「残照あるいは逢魔時」
暮れなずむ空から残照の残る空へ
その美しさに宿る妖しさとまがまがしさ
逢魔時(おうまがどき)とも呼ばれる
昼と夜のはざまで
異界への扉が一瞬だけ開かれた風景
Hatfield and the Northの1stアルバムのジャケットが
この風景を呼び出してくれたんだろうと思う
最初は人を立たせてみたのだが
視線が人に吸い寄せられて
風景全体の存在感が薄れるので止めた
試行錯誤の末の
バージョン3にあたる作品である
2011年10月11日火曜日
2011「箱庭世界」
久しぶりに“出会った”濃密な風景
画面の様々な場所が
わたしにもっと近づいて
良く見ておくれとでもいうようにと
誘いかけてくる
低く立ち込めた霧を通して
うっすら浮かび上がる大地の緑
少しだけ霧から頭を出した木々
中央のボール上の物体からの光が
緑が繁茂しているドーナツ上の陰に
不規則な網目状の帯を描いている
そして不自然に正方形に切り取られた田舎町
人工的な正方形土地の中に
田畑や家々が散在する不安定さ
ぜひA1サイズくらいで観てみたいものである
2011年10月5日水曜日
2011「かたまり」
これはなんだかわからないもの
生物のような無生物のような
人工物のような自然物のような
でも気色悪さにひき付けられるか…
2011年10月2日日曜日
2011 「時の塔」
時は
この塔を中心に
流れている
太古の昔から
この雄大な空と地上の空気感を出すのに
レンダリング25時間を要した
2011年8月24日水曜日
2011「夢の未来という夢」
かつての夢の未来は
夢のようにはならなかった
でもその夢は
今でもレトロさを身にまといながら
力強い生命力を秘めている気がするのだ
それがやっぱり夢だったとしても
2011年8月17日水曜日
2011「Two of Us」
巨大な城か砦かなにかの一部だろうか
細く真っすぐな空中の一本道の先には
海上にそびえる塔
その塔を突き抜けるようにして
先まで張り出している道の先端で
二人は何を見ているのだろう
2011年8月15日月曜日
2011「鎮魂の岬」
巨大なロウソクが点々と灯されている
鎮魂の岬
その祈りを受け止めるように
何か透明で丸い物体が
海の上にうっすらと浮かんでいる
今日は戦争が終った日
2011年8月13日土曜日
2011「奇岩島」
(Natural Version)
針のような切っ先鋭い岩が
重なるようにそびえる奇岩島
島は双子島のようで
その間は細い海の回廊になっているようだ
その暗闇への道が
ぼんやりと照らされた光の中で
口を開いている
(Dark Blue Version)
2011年8月8日月曜日
2011「声無き咆哮」
御伽の国のような平和な空気を切り裂く咆哮
美しくも無人の廃墟と化した城の上を
巨大なヘビが
静かに通り過ぎていく
2011年8月5日金曜日
2011「記憶の壁」
それは誰の心にもある
塗り固められ
隠し去ろうとしながら
知らぬ間に溶け出してしまう
記憶の壁
2011年8月1日月曜日
2011「シェルター」
廃墟だからこそ
心を閉ざさずとも
自分の身を
安心な空間に
置くことができるのかもしれない
2011年7月23日土曜日
2011「岸壁の古城」
岸壁にそびえる古城
神殿かもしれない
その水面部分には
内部へと続く洞窟が
口を開いている
洞窟のかすかな光と
水面に映る木々の影が妖しい
2011年7月17日日曜日
2011「ちぎれ飛ぶ峡谷」
重力の異常か
分子レベルの崩壊か
異界の侵入か
静かな海沿いの峡谷は
ちぎれていく
もの凄い速さで
ボロ布のように
2011年7月13日水曜日
2011「着水」
この海上の廃墟は
空も海も境目無しに泳ぎ回るクジラくんの
隠れ家なのかもしれません
出入り口は天上の穴か
海中のどこかにある亀裂かな
海上に廃墟を置いて
外からではなく内側から外を眺めてみた
天上に穴が開いているのがわかった
そこから空が見えるのを活かそうと思った
天上の材質は金属だが
光の加減で木目のある木のように見える
これも面白いと思った
この空間にふさわしいものは何か
それが最後のポイントだった
この背景に負けない存在感が欲しい
そしてクジラが登場した
2011年7月10日日曜日
2011「暗黒の祭壇(発動)
鈍い赤色の光は
次第に光の強さを増した
暗闇の中で何かが動き出したのだ
闇は闇として存在している
光はそれを際立たせるために
周囲に放射されている
2011年7月9日土曜日
2011「暗黒の祭壇(出現)」
光の中にゆっくりと
かたちを現し始めたのは
半透明な球体であった
周囲の色が赤に染まっていく
2011年7月8日金曜日
2011「暗黒の祭壇(予兆)」
地下深い迷宮の
暗く閉ざされた空間の一角に
薄暗く光る祭壇がある
これから何かが始まるのか
すでに何かが始まっているのか
2011年7月5日火曜日
2011「安らぎの木」
こずえが霧に包まれ海に突き出た大木
静かな空間
気持ちの休まる場所
天から射す陽は
とこどころ海面に光を落としている
波一つない海に
大木の分身が潜んでいる
2011年7月1日金曜日
2011「沈みゆく宮殿」
そこは宮殿なのか
それとも寺院なのか
あるいは要塞なのか
海中に没しつつあるその建物は
うがたれた暗い穴から
闇の力を発し続けている
2011年6月27日月曜日
2011「rainbow」
彼女はそこで
そのまま動かずに
あなたを見下ろしている
あなたを見つめている
後ろに虹が見える
2011年6月23日木曜日
2011「海からやって来た人」(リアル・ヴァージョン)
広大な海
神秘的な虹
美しい光景
にもかかわらず
ファンタジーではない
これはホラーだ
2011年6月21日火曜日
2011「幻の妖怪城」
海上に延びる森林地帯
その先には
巨大な僧院がある
一見廃墟に見えるその建物は
「妖怪城」と呼ばれている
広大な森が行く手を阻んでいるので
そこに何がいるのか何があるのか
誰も知らないという
2011年6月14日火曜日
2011「追憶の奇岩」
どこか懐かしい雲
懐かしい空
懐かしい岩山
そして木々の緑と小さな波が見える海
奇岩すら懐かしい
懐かしい色
懐かしさを感じるはずもないのに
懐かしさを刺激するノスタルジックな風景
2011年6月12日日曜日
2011「Kick in the Mist」
その男の子は
そのネコは
そのボールは
すべて幻かもしれない
2011年6月10日金曜日
2011「海上の吊り橋」
そこはかつては
海面からかなり高い場所に
あったのかもしれない
今は吊り橋の一部が
波に洗われている
でもその先の不思議な場所は
昔も今も変わらない
別の世界に繋がっている
小さな
光あふれる舞台
2011年6月5日日曜日
2011「森の中の出来事」
広い広い森の中
でも薄暗さはなく
木々は輝き
大気は光に満ちている
そして出会った
美しい蝶の群れたち
2011年5月31日火曜日
2011「儀式」
所々に森林が見える
広大な丘陵地帯
地面には大きなクレーターがいくつか広がり
その上に人工的な物体が浮かぶ
中央の光の柱を囲んだその光景は
巨大な物体による何かの儀式のようである
2011年5月29日日曜日
2011「落下」
非日常的な空
非日常的な建造物
非日常的な落下物
でも日常的な空気が
大地から立ち上る場所
そして時間
2011年5月24日火曜日
2011「源流」
ここから先には蝶たちも行けない
鋼鉄の地下道の底の底から湧き出る豊かな水
ここがすでに未知の世界
しかしさらに未知の世界が
この水の下に広がっている
2011年5月23日月曜日
2011「眠り」
何者にも邪魔されることなく
安らかに安らかに眠ろう
2011年5月22日日曜日
2011「最前線」
日常世界から異界への最前線で
異界を覗き見る
樹木の緑やその木陰は
見る人に安らぎと落ち着きを与える
日常の象徴なのだ
しかし人はそれでも時として
越境することを選ぶものである
2011「境界線」
こちら側の日常的な風景の向こう
山の奥に広がる非日常的な異界
向かいの山が二つの世界の境界線
その先へ一歩踏み込めば
全てのバランスは崩れてしまう
でも二つの世界はつながっている
電線を伝って異界が忍び寄る
2011年5月14日土曜日
2011「もう一つのブルーワールド」
ブルーワールドにも
様々な場所と様々な景色がある
ここにはなぜか
昔行ったことがあるような気がするのだ
デジャ・ビュというより
DANの記憶みたいな感じがする
2011年5月11日水曜日
2011「ぼくは飛行機に乗っていたかったんだ…」
急降下する戦闘機
すでに海面を航行するヨットすら視認できる高度だ
力を失って全てを失って
飛行機は墜落する
いやすでに大破した亡霊かもしれない
飛び続けたかった思いが主翼に浮かんでいる
2011年5月7日土曜日
2011「Eteranal Machine」
次元の狭間で永遠に動き続ける機械
2011年4月30日土曜日
2011「後ろ」
あなたの知らないすぐ近くに
あなたの知らないあなたが潜んでいる
あなたはそれを見たいだろうか
あなたはそれを見られるだろうか
2011年4月24日日曜日
2011「奇岩のカーテン」
針山のような奇岩が
空から海に突き刺さるようにそびえる
異様な場所
奇岩が空の上のどこまで続いているかは
誰も知らないという
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